コールセンターにおけるACDとは?
ACDとはAutomatic Call Distributorの略で、顧客からの電話をあらかじめ設定したルールに基づいて、エージェントに振り分けるシステムのことです。コールセンターには欠かせない機能の1つで、かかってきた電話をエージェントの対応状況やスキルに応じて、転送することができます。
ACDシステムは、入電の応対方法に関連するルールに基づき、ルールベースのルーティングを使用しています。これらのルールは、顧客をいち早く応対が可能なエージェントに転送するという単純なものが多いですが、最終的には、顧客を素早く適切なスキルを持ったエージェントにつなげることを目的としています。何千以上の電話を適切なエージェントにマッチングさせ、ルーティングすることは困難な作業であり、顧客のニーズをより的確に判断するためにIVRと連携して使われることが一般的です。
ACDの本来の目的は、かかってきた電話をルーティングすることですが、最近のACDでは電話、メール、チャット、SNSなどオムニチャネルのルーティングが可能なサービスもあります。
ACDルーティングの仕組み
ACDは一般的に、顧客からの問い合わせを適切なエージェントにルーティングする、スキルベースのルーティングエンジンに基づいています。スマートなルーティングエンジンは、エージェントのスキル、問い合わせ内容、顧客データ、顧客の感情などに基づいて、顧客とエージェントをマッチングさせます。インバウンドとアウトバウンド、デジタルチャネルと電話、セルフサービスなどあらゆるチャネルにまたがるルーティングを可能にします。ACDは、すべてのインタラクションが、最適なエージェントにルーティングされるようにします。
ACDの一般的な機能
現在ほとんどのACDシステムには、次のような機能があります。
- 事前に定義されたルールに基づいて、電話やデジタルチャネルからの問い合わせを特定のエージェントにルーティング
- CRMやその他のシステムと連携し、問い合わせ内容や顧客情報を自動的にエージェントのデスクトップに表示
- 複数のキュー(待ち呼)の確認
- ロイヤルカスタマーコールの識別と迅速な対応
- 応対件数とエージェントのパフォーマンスに関するレポート作成
- 留守番電話サービスへの転送
- 発信者を特定のエージェントにつなげる自動応答機能
NICEがお手伝いできること
NICE CXoneは業界をリードするACDシステムを提供しており、以下のようなことが可能です。
- パーソナライズされた顧客体験
顧客の属性や対応履歴に基づき、AIを活用したルーティングで、カスタマージャーニー全体を通してすべての応対をパーソナライズします。 - 顧客を適切なエージェントにつなぐ
スマートなルーティングにより、スキル、自然言語分析、AIを活用した行動プロファイルに基づいて顧客のリクエストを最適なスキルを持ったエージェントとマッチングさせます。 - 直感的に使えるシステム
誰もが簡単に使えるシンプルで直感的なインターフェースにより、変化するビジネスニーズに基づいてスキルベースのルーティングフローを簡単に作成することができます。