CCaaS(コンタクトセンター・アズ・ア・サービス)とは?
CCaaSの定義や読み方、活用のメリットなど、CCaaSをわかりやすくご紹介します。
CCaaSとは?
CCaaSとは、クラウド上で利用可能なコールセンターサービスのことで、音声やチャットなどを含む様々なチャネルやコールセンター運用に必要な機能を集約したプラットフォームを意味します。
CCaaSはシーカスと読み、「Contact Center as a Service」の略で、サービスとしてのコンタクトセンターを意味します。
従来多くのコールセンターは、オンプレミス型と呼ばれるように、ハードウェアやソフトウェアを購入し、自社で保守・運用を行う必要がありました。一方でCCaaSは、クラウドベースのサービスなので、パソコンとインターネットがあれば、簡単にコンタクトセンターを立ち上げることができます。
CCaaSが注目されるようになった理由
CCaaSが注目されるようになった背景としては、コロナ禍によるリモート環境の整備や、顧客のデジタル利用が進んだことが挙げられます。顧客の期待やビジネス環境の変化により、新たな形態でのカスタマーサービス提供が求められるようになりました。
また日本では、国を挙げてデジタル化やDX推進の動きが広がっています。コールセンター業界も例外ではありません。AIや最新のテクノロジーを搭載したCCaaSは、DXを推進する企業にとって、欠かせない存在となるでしょう。
UCaaSとの違い
UCaaSは、チャットやビデオ会議、通話など社内のコミュニケーションを円滑にするオンラインツールを1つのプラットフォームに集約したものです。
クラウド上のコミュニケーションツールという点では、CCaaSと同じですが、UCaaSは社内におけるコミュニケーションに特化しているのに対し、CCaaSは顧客とコールセンターをつなぐという点で大きく異なります。
CCaaSとUCaaSの違いをまとめると以下のようになります。
CCaaS
- 顧客と企業のコールセンターをつなぐサービス
- IVR、ACD、音声、分析などコールセンター運用に必要な機能を搭載
UCaaS
- 社内でのコミュニケーションを円滑にするサービス
- チャット、オンライン通話、ビデオ会議などコミュニケーションツールを搭載
CCaaSの市場規模
ガートナー社が発表した調査によると、コロナ禍以降に多くのコンタクトセンターが、オンプレミスからクラウドへ移行し、CCaaSの市場規模は年々平均して30%近く成長しており、2024年には179億米ドルに達する見込みです。
CCaaSのメリット
CCaaSには以下のような特徴やメリットがあります。
使った分だけを支払う料金体系
CCaaSの場合、席数やライセンス数に応じて料金が決まる場合や、SaaSサービスのように月額のサブスクリプションモデルを採用している場合もあります。初期の設備費用などは不要なため、コストを抑えてコールセンターを始めることができます。
またピークシーズンに合わせて、必要な席数だけを一時的に増やすことも可能で、席数や呼量に応じてコストを柔軟に調整できるのが特徴です。
最新のテクノロジーを簡単に利用できる
DX推進やAI活用などコールセンター業界には、新しいテクノロジーを活用し、顧客の期待に応えることが求められています。CCaaSを提供するベンダー企業は、AIによる顧客分析や業務の自動化など、常に最新の機能を取り入れたサービスを提供しています。
ひと昔前であれば、そうした機能を使うにも多額の費用がかかりましたが、CCaaSの普及により、最先端のテクノロジーをより安価に利用できるようになりました。
顧客の期待に応える
より多くの顧客がデジタルチャネルに移行し、顧客のニーズが変わるにつれ、企業もその変化に対応する必要があります。CCaaSでは、従来の電話やメールだけでなく、SNSやアプリなどのデジタルチャネルにも対応しているため、コールセンターのオムニチャネル化を容易に実現します。
カスタマーチョイスに選出されたNICEのCCaaS
NICEでは、コールセンターのDX推進を支援するCCaaS、「NICE CXone」を提供しています。ガートナー社が運営するレビューサイト「ガートナー・ピア・インサイト」のCCaaS部門において、NICEはカスタマーチョイスに選出されています。
NICE CXoneは、次のような機能を備えています。
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