近年の中小規模のコールセンターでは、人的リソースの有効活用や生産性向上のためDXが注目されています。この記事では、中小規模のコールセンターにおいてDX実現のために役立つCCaaSソリューションやコンタクトセンター機能についてご紹介します。
小規模コールセンターのよくある問題
中小規模コールセンターが抱える課題は、以下のようなものがあります。
十分な予算やリソースがない
小規模コールセンターでは、予算が限られていることも多く、DXやAI活用など新たな取り組みを始めようと思っても、予算採りが難しく現状のシステムに依存せざるを得ないような状況もあります。
また、社内に専門の担当者がいることも少なく、そのため少ないリソースで、業務を運営しなければなりません。こうした理由から、業務効率化や生産性向上のための新たな取り組みやイノベーションまで、なかなか手が回らないという課題を抱えているコールセンターは多いでしょう。
人材確保が難しい
多くの企業が人材不足という問題に直面する中、小規模コールセンターも例外ではありません。人材を確保しても、離職率が高いと、新たな人材の採用、そして一からトレーニングを行わなければならず、結果として採用コストが高くついてしまいます。
オペレーターの働く環境整備やパフォーマンス評価、トレーニングなど課題は山積みにありますが、限られたリソースで運営している場合、すべてに時間をかけることができない、と感じている担当者は少なくないでしょう。
小規模コールセンターでDXを実現するCCaaSとは?
かつてコールセンターを運用するには、大規模なシステムや人材確保など、膨大な費用が必要とされてきました。そして、最先端の機能から恩恵を受けられるのは、予算を豊富に持つ、一部の大企業に限られているとされてきました。
しかし、その傾向が変わり始めています。それを体現するのがCCaaSです。CCaaSは、”Contact Center as a Service(コンタクトセンター・アズ・ア・サービス)”の略で、クラウドサービスを通じて、様々なチャネルでカスタマーサービスの提供を可能にするクラウド型のコンタクトセンターソフトウェアを指します。
クラウド型のコンタクトセンターソフトウェアには以下のような特徴があります。
CCaaSが小規模コールセンターにもたらすメリット
以上のような特徴を踏まえて、CCaaSが小規模コールセンターにもたらすメリットについて見ていきます。
費用対効果が高い
CCaaSでは、オンプレミスのように、大規模な設備や施設を必要としません。そのため大幅に初期費用を抑えることができます。また、使用した分だけを支払うため、需要に合わせたコスト調整も可能です。
メンテナンスやセキュリティ対応についてはベンダー側に任せることができるため、IT人材を常駐で雇う必要もありません。
拡張性や柔軟性に優れている
コンタクトセンターソフトウェアというと、機能がたくさんありすぎて結局活用しないのでは、いらない機能にまでお金を払わなければいけないのでは、と思うかもしれません。CCaaSを提供している企業の中には、アドオン形式で必要な機能だけを追加できるソフトウェアもあります。
また、CCaaSの場合、拡張性にも優れているので将来的に、コールセンターの規模を拡大したいという場合でもスムーズに行うことが可能です。
データ集計や分析業務を効率化できる
コンタクトセンターには、顧客とのやりとりを記録した膨大なデータが集まっています。CCaaSであれば、そうしたデータすべてを自動で分析し、統計レポートに反映したり、KPI達成や応対品質向上のためのアクションに関する考察を簡単に得ることができます。
データ集計や分析に時間をかけずにすむので、リソースやノウハウが少ない小規模コールセンターであっても、しっかりとした分析を行うことができます。
オムニチャネルに対応できる
顧客の期待に応えるためには、電話だけでは不十分です。メール、チャット、SNSなどのオムニチャネルやFAQやヘルプコミュニティなどのセルフサービスを提供することが必要です。また対話型IVRであれば、従来のIVRとは違い音声での操作が可能で、オペレーターに転送する前に顧客の自己解決を促します。
オペレーターの離職率を下げる
クラウド型のコンタクトセンターでは、オペレーターの業務をサポートする機能が多く搭載されています。例えば応対中に、顧客情報や応対履歴などを自動でオペレーターのデスクトップ画面に表示したり、通話終了後には応対記録を自動で入力する機能などがあります。
また、リアルタイムで応対をサポートするアテンド型RPAを活用すれば、応対内容に応じて次善の策をポップアップ表示してサポートするなど、経験が少ない新人オペレーターでも品質の高い応対をすることが可能になります。
さらにAIを活用した偏りのないパフォーマンス評価を行い、個々の弱点に応じたトレーニングを提供するなど、それぞれのオペレーターに合わせた適切な評価・研修を行うことで、仕事へのやりがいを高め、オペレーターの定着率を上げることができます。
在宅勤務にも対応
ネットとパソコンがあればどこでもコンタクトセンターを立ち上げることができるCCaaSは、リモート環境にも最適です。
在宅勤務など多様な働き方に合わせた環境を提供することで、人材の確保がより容易になります。ワークライフバランスの一助ともなるため、離職の防止や採用コストの削減にもつながるでしょう。
中小規模向けNICEのコンタクトセンターシステム
NICEが提供する「CXone」は、コンタクトセンター運営に必要な機能が搭載されたクラウドソフトウェアです。インターネットとPCが1台あれば、どこでもすぐにコンタクトセンターを立ち上げることが可能になります。1席から手軽に導入することができ、オムニチャネル対応、RPA、顧客分析など、幅広いコンタクトセンターソリューションで、一歩先を行くコンタクトセンターの構築を支援します。
NICE CXoneの特徴
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