今ではごく当たり前のように、スライスされたパンが売られていますが、かつてはそうではありませんでした。一斤売りが主流だった時代、スライスされたパンが初めて売り出された時には、”新たなアイデア商品”として大きく取り上げられたのです。
同様に、コールセンターにおけるクラウド化もかつては”イノベーション”として取り上げられていましたが、今では”コモディティ"になりつつあります。
この記事では、通話録音という観点から、クラウド化における5つのメリットを考えていきます。
1.いつでもどこでもデータにアクセスが可能
オンプレミス型では、ハードウェアに物理的にアクセスする場合がありますが、クラウドであれば、通話記録は、クラウド上に保存されます。そのため、ネット環境があれば、どこからでも簡単に録音データにアクセスすることができます。
特に、複数の拠点やチームを持つコールセンターでは、ハードウェアやデータセンターへの物理的なアクセスに依存することなく、部署間での連携や情報共有を行うことができるため、非常に有効です。
例えば、スーパーバイザーは、コールセンターにいなくても、録音データにアクセスし、オペレーターのパフォーマンスをリアルタイムで監視することができます。
同様に、オペレーターもオフィスにいなくても、自宅や外出先から自分の通話記録やトランスクリプトにアクセスすることができます。これにより、組織全体の生産性、連携、効率性を向上させることができます。
2.柔軟な拡張や縮小によりコスト調整が可能
クラウドソフトウェアの場合、ハードウェアを追加購入することなく、企業の要件に応じてコールセンターの規模を拡張、または縮小することができます。これにより、変化するビジネスニーズに柔軟に対応することができます。
また、オンプレミスに比べてクラウドは、より柔軟なインフラを提供することができます。クラウドでは、ストレージ容量や処理能力を、オンデマンドで増減させることが可能です。ハードウェアを追加購入したり、コストのかかるシステムのアップグレードに投資したりする必要はありません。
例えば、問い合わせ数の多いピーク時には、コールセンターは録音容量をすぐに増やし、品質やサービスを低下させることなく、すべての顧客とのやり取りを確実に分析することができます。同様に、通話量が少ない時期には、録音容量を縮小し、不要なコストを削減することができます。
3.高いセキュリティで災害時にも強い
コールセンターにおいて、顧客とのやり取りを記録・保存する場合、セキュリティはとても重要です。オンプレミスの録音では、データの安全性をある程度コントロールすることができますが、セキュリティ対策や継続的なメンテナンスに多額の費用が必要となる場合もあります。
一方、クラウドの場合、サービスを提供するベンダーは通常、暗号化やファイアウォール、アクセス制御を含む、顧客のデータを保護するためのセキュリティ対策に多額の投資をしています。こうしたベンダーには、最新の脅威に対応する専門のセキュリティチームが在籍しています。
さらに、クラウドソフトウェアのベンダーは、複数のデータセンターとバックアップシステムを備えており、災害時にもデータを常に利用できるようにしています。このため、1つのデータセンターやバックアップシステムに依存するオンプレミスに比べ、より優れた保護を提供することができます。
4.データを活用した効率的な運営が可能に
クラウドソフトウェアは、応対分析や品質管理ソリューションなど、他のクラウドベースのツールと簡単に連携できるというメリットがあり、顧客とのやり取りをより包括的かつ全体的に把握することが可能です。
クラウドの録音ソフトウェアは、他のツールとシームレスに連携できるオープンAPIを備えていることが多く、ユーザーは複数のテクノロジーの利点を活用して顧客とのやり取りをより深く理解し、より良いビジネス成果に導くことができます。
5.自社での運用・保守が不要に
クラウドシステムは、通常、ベンダーによって自動的にアップデートされます。オンプレミスのように、アップグレードのインストールやメンテナンスを自ら行う必要がなく、IT人材にかける人件費を節約することができます。
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また、システムが自動更新されることで、企業は常に最新の機能とセキュリティの下で、コールセンターを運営することができます。クラウドサービスのベンダーは、パフォーマンスの向上、新機能の追加、セキュリティの脆弱性への対処のため、ソリューションを継続的に更新しています。アップグレードを自動的に行うことで、ベンダーは、常に最新かつ安全な録音ソリューションを保証します。
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